コーポラティブハウスって聞いたことありますか?
ハウスというからには家だと言うことは分かる。コーポラティブってことは「共同の」ということ?つまりは共同住宅?
実際、集合住宅の一つなのですが、どんな共同住宅のことを指すかは知らない人も多いのではないでしょうか。
ひと言でいえば自分たちでつくるマンション。出来上がりを購入するのではなく、自分たちで計画していくマンションのことをコーポラティブハウスといいます。
ここではコーポラティブハウスの簡単な説明とメリット・デメリットについて紹介します。家探しの選択肢の一つに加えてみてはいかがでしょうか。
自分たちでつくるってDIY住宅ってこと?
DIYというよりオーダーメイド住宅って感じですね
コーポラティブハウスとは
コーポラティブ(cooperative)とは日本語で「協力的な、協調的な、協同の、組合の」を意味します。wikipediaではコーポラティブハウスについて以下のように説明しています。
コーポラティブハウスとは、入居希望者が集まり組合を結成し、その組合が事業主となって、土地取得から設計者や建設業者の手配まで、建設行為の全てを行う集合住宅のことである。コーポラティブ住宅、コープ住宅とも呼ばれる。
なお「コーポラティブハウス」は和製英語で、英語ではBuilding co-operativesと呼ばれる。
引用元:wikipedia
つまり、コーポラティブハウスとは、入居希望者が共同して土地の取得から建設まで全てを行い、住宅を手に入れる共同住宅です。見た目は普通の分譲マンションと変わりません。
通常の分譲マンションの場合、不動産業者が土地を購入しマンションを企画、設計事務所に設計を依頼し、建設工事を施工業者に発注、完成した物件を入居希望者に販売するという流れです。入居希望者は一番最後に出てきます。
ですが、コーポラティブハウスの場合はこの不動産業者がやっていたところから全て入居希望者が行うことになります。(実際はコーディネーターが入って色々調整します)
一般的なコーポラティブハウス建設の流れは次の通り。
- コーポラティブハウス企画会社により入居者の募集
- 入居者が集まれば組合の結成
- 土地の購入
- 建物のプランニング
- 建設工事着工
- 竣工
- 入居
すべての工程に入居希望者の意見が組み込むことができ、ある程度希望に沿った住居を作り上げることができます。
この間の費用は全て入居希望者が払うことになります。分譲マンションだとマンションの購入時と物件引き渡し時の支払いになりますが、コーポラティブハウスは支払が前倒しになってきます。
素人がマンションなんて建てられるの?
専門家がまとめてくれるので心配はいりません。
メリット
ではコーポラティブハウスにはどんなメリットがあるのでしょうか。
費用が抑えられることがある
通常の分譲マンションの場合、土地取得費、設計費、建設工事費、さらに販売経費、これらの原価に不動産会社の利益を乗せた額が販売価格となります。
不動産会社は売れ残りのリスクがあるためそれを考慮した利益額を想定しますし、販売にはモデルルームの建設に数千万円を費やし、広告費にも多額の予算を組んでいます。
要は高くなるわけです。
しかし、コーポラティブハウスでは入居希望者は土地取得段階から決まっているため、販売経費はモデルルーム費用や売れ残りのリスクがない分、抑えることが可能。
また、土地取得費や設計費、建設費などを自分たちが発注するので費用をしっかりと把握することが出来ます。
自由な設計が可能
法的、建物構造的、費用面の限界はあるものの、入居者の自由な設計が可能となります。
通常の分譲マンションの場合は多少のオプションがあり、選択の余地があるものの自由度は低いです。
しかし、コーポラティブハウスの場合は企画段階から入居者が話し合いに参加できるので、自分の要望に近づけることが出来ます。フローリングや壁紙などの色関係はもちろんのこと、間取りや設備など、自分で選べます。
分譲マンションのようでありながら注文住宅のような家づくりができます。
入居者同士の良好な関係
分譲マンションの場合、入居するまで周りの住民がどんな人なのか全く分かりません。
しかし、コーポラティブハウスの場合は土地取得段階から組合を形成しているので、そこにどんな人が住むのかが入居前から分かります。共同で家づくりをするわけで、もちろん入居前からの交流は生まれてきます。顔見知りなることで入居後も良好な関係を築く方が多いようです。
まあ、これは絶対かと言われると微妙なところな気もしますが。
自由な設計でなおかつ価格も抑えられるならいいんじゃない?
デメリット
もちろんデメリットもあります。
メリットと見比べて判断することが大切です。
入居までの期間が長い
分譲マンションの場合は購入から入居まで、長くても1年、短ければすぐ入居となります。
しかし、コーポラティブハウスの場合、土地取得段階から参加するため入居までの期間はその分長くなります。建物の規模などにもよりますが2年程度はかかるようです。
手間がかかる
すべて自分たちが主体となるため、打合せの機会も増え、単純に分譲マンションを買うよりも手間がかかります。
決断を迫られることもあり、思っていたより面倒に感じてしまうかもしれません。
物件数が少ない
コーポラティブハウスはまだまだ少ないです。
どこにでもあるというわけではないので物件の選択肢がありません。地方だとほぼないのではないでしょうか。
希望するエリアで物件がない…
まとめ:自分好みの部屋が作れるのが魅力
コーポラティブハウスについてイメージできたでしょうか。
いいところだけを並べれば、自分の好みの部屋を設計でき、通常の分譲マンションより費用がかからず、企画段階から入居者の顔が見えコミュニティが形成される、注文住宅のようなマンション。といったところでしょうか。
家探しにおいて新築で購入しようとする場合の選択肢といえば、戸建てであれば建売か注文住宅、マンションであれば分譲マンションといったものではありませんでしたか?
ここにコーポラティブハウスという選択肢を加えてみてはいかがでしょうか。
企画会社のウェブサイトみたらめちゃくちゃオシャレだった
オシャレさもも魅力の一つですね