千葉県千葉市にある旧神谷伝兵衛稲毛別荘。日本のワイン王と言われた神谷伝兵衛の別荘です。
大正7年に建てられた鉄筋コンクリート造の地上2階地下1階の洋館で、海辺の保養地として使われていました。
神谷伝兵衛って誰?どんな建物なの?
ここでは旧神谷伝兵衛稲毛別荘について紹介します。見学も可能なので是非一度訪れてみてください。
浅草の神谷バーで有名な神谷伝兵衛の別荘!
おしゃれな洋館ですよ
神谷伝兵衛とは
神谷伝兵衛は明治大正頃の実業家です。
若い頃から商業の見習い、そして11歳になると商人として独立をしました。
日本のワイン王とも呼ばれる人物で、浅草の神谷バーの開業、牛久のワイン醸造所神谷シャトーなど、洋酒・ワインに関する事業に携わりました。他にも、日本人が飲みやすくなるようにワインにハチミツや薬草を加え再生した「蜂印香竄葡萄酒(ハチブドー酒)」や、ブランデーをベースにジン、ワイン、キュラソー、薬草などをブレンドしたカクテル「電気ブラン」などを広めたことで有名な人物です。
大正11年に66歳で逝去するまで、ワイン造りに人生を捧げた人物といわれます。
浅草の神谷バーは今でも営業中。牛久の神谷シャトー(現:牛久シャトー)は国の重要文化財に指定され一般公開されています。
もっと有名でいいくらいすごい実業家さんですよ
旧神谷伝兵衛稲毛別荘について
旧神谷伝兵衛稲毛別荘は神谷伝兵衛が大正7年に建てた別荘です。
今では目の前の海が埋め立てられ海まで約3kmの場所となってしまいましたが、その頃の稲毛は海辺の保養地として知られた場所でした。
敷地内には和館と洋館とがありましたが、現存するのは洋館のみ。洋館は地上2階地下1階の鉄筋コンクリート造。1階は洋間、2階は和室といったつくりになっています。
正面はベランダのアーチが印象的。外壁は白のタイル。当時としてはかなりオシャレな建物だったのではないでしょうか。
神谷伝兵衛がといえばワイン、ということで、建物内には葡萄をモチーフにしたものがいくつも見られます。例えば床の間の床柱に葡萄の古木を使用、付け書院の欄間は葡萄の透かし彫り、1階天井の中心飾は葡萄のレリーフが見られます。
和洋折衷!
隠れ葡萄を探すのも楽しいかも
見学について
別荘の中は自由に見学することができます。
そこまで広くないので、順路もなく気になるところから順番に見ることが可能。時間制限もありません。
入り口では靴を脱ぎ用意されているスリッパに履き替えます。2階の和室ではスリッパを脱ぐことになるので靴下が穴あいてると恥ずかしいことになるので注意。唯一の注意点はこれですね。
1階の洋間は玄関ホールから見るだけで入室することはできません。ですが2階の和室は入ることができ畳の上を歩けます。
説明パネルもあるので神谷伝兵衛の歴史やこの建物の歴史について勉強してみましょう。特にその当時の様子がわかる写真や説明は興味深いです。
係の人は少ないですが、タイミングが合えば簡単な質問には答えてくれそうです。
いろいろ見れて見学料は0円。無料です。お得。
国道からは見つけづらいので上の写真にある看板を見逃さないように気をつけましょう。
住所 | 千葉県千葉市稲毛区稲毛1-8-35 |
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開館時間 | 9:00~17:15 |
休館日 | 月曜日(祝日の場合は翌平日) 年末年始 |
入館料 | 無料 |
参考
【アクセス方法】
・JR総武線「稲毛駅」から徒歩15分
・京成千葉ちはら台線「京成稲毛駅」徒歩7分
まとめ:見学したら神谷伝兵衛に興味が湧く洋館
こんなところにあったの?といった場所にある洋館。
ワイン王といわれた神谷伝兵衛の別荘ということで、葡萄をモチーフにした装飾もたくさんあり、なおかつ当時にしてはおしゃれだったであろう白色の外壁に5連アーチの外観。
見学すればきっと神谷伝兵衛にも興味を持つはずです。
次は神谷バーに行きたいな
茨城には牛久シャトーもありますよ
【旧神谷伝兵衛稲毛別荘】
日本のワイン王と言われる神谷伝兵衛の別荘として建てられた洋館。国登録有形文化財に指定されている。
住所:千葉県千葉市稲毛区稲毛1-8-35(map)
公式サイト:千葉市民ギャラリー・いなげ|公式